青少年対策の隙間

録画してあった、「居場所はどこに 〜コミュニティセンターの若者たち〜」 をみた.
テーマは西東京市のコミュニティセンターで、帰る場所がない10代の青少年をとりまく環境について。
映像を見ていると、日本の家庭はことごとく崩壊したかのような印象を受けるほど、画面に出てくる若者を取り巻く環境は厳しいものばかり。
番組のメッセージとして、彼らの意見を真に受けるとすれば、親の離婚が彼らの自信を失わせるようだ。特に2007年に専業主婦の年金受給資格が得られる状況に向けて実質的に離婚しているにも関わらず同居をしている家庭の子供の発言などは心が痛む。家庭を崩壊させたことのツケは子供に向かってしまうのである。
そのための保護政策がもっと必要なのかもしれないが、縦割り行政の中で対応しにくい部分なのかもしれない。画面に出てくる家庭内ホームレスといわれている若者は、それなりに話もできそうで、しっかりとした教育と指導をしてやれば、もっと事態が好転するような素質を感じただけに残念。
子を持つ親としては、自分の子がそうならないような満足な家庭を築けるかといわれれば心許なく、天に唾するかもしれないが、はやり離婚というのは極めて社会的にみて高いコストを支払うことだなと痛感した。安直に解決策を考えると、脊髄反射的に「離婚税」のようなアイディアが浮かんできてしまう。
もちろんそれなりに離婚する側にも苦労があるのだろうが、離婚に伴って生じる子供達の心の隙間をすこしでも埋めるだけの社会政策を実施するコストを負担してもよかろう。そして、幸いにも離婚せずに住んでいる世帯の大人も、恵まれない子供達を家に招き入れるなどの努力をしてやりたいものだ。コミュニティセンターの所長さん?はそんな事を自宅でしていたのが印象的だった。血縁関係のない子供を他人の子供として疎外するような社会になって欲しいとは思わない。そんな活動にわずかでも自分の力を注げるとしたらすばらしいだろうなと思う。