たまにはライフログ。

(事情により1日遅れで掲載)

いま、名古屋行き最終の新幹線。それにしてもワンカップ大関はもう少し旨くならないか(-_-)。いや旨いんですけどね。

今日は、午前中に昔の古巣のシンクタンクの人と面会、その後移った大学の先生と面会。
そこまでは、私の社会人経験を1日に凝縮したような日だった。

午前中にお会いしたのは、入社年次で言えば私より1年若いが、プロジェクトリーダとしてバリバリ稼いでいる。典型的な弱い紐帯である。とある人の紹介で面会させてもらう。
そんな人と、シンクタンク業務におけるIT活用の話で盛り上がる。テキストマイニングを業務でどう使うか。私は今取り組んでいるネットのテキスト分析の話をする。いろいろな方向性が見えてくる。

やっぱり情報社会(社会情報)学というのは、社会的ニーズに対して研究リソースがまったく不足している分野だなと思う。もっと言えば、コンピュータの普及に対して、必要なプログラムを書く能力というのが普遍的にあればよいが、みな、オフィスソフトを使うことがコンピュータを使うことだと信じている。

今回の東京出張では、しばらく積ん読だった「富の未来」を読んでいる。この本は、少し大げさに書いているが、富を産む手段の大半が情報や知識に依存する社会に済んでいる我々にとって、思考を転換させるべき要点を書いている。まじめな話、いかに大学(公教育)がkusoなのか、論理的にやや誇張した数量(スピード)のもとに説明している。これはぜひ情報学を学ぶ学生には読んで欲しい。トフラーの話を読めば、情報学が今すぐおもしろくなるはずだ。

その影響もあり、(自称?)知識を生産する産業において、情報技術の果たすべき影響など論じることはきわめて刺激的だった。ひとまず、全員が名前を覚えることが出来ない(人数が50人?を超える)知的生産に携わる組織にとって、SNSを導入することは効果が計り知れない。という話をした。今すぐすべてのマイナー学会はSNSを導入したらどうか。
もっとも、今日SNS自体はopenPNEを使って比較的低コストで簡単に運営できるが、そのような設定能力自体が社会的に希少なのである。もっと言えば、SNSというものを自分で設定できるという事を考えられる可能性を検討できるかどうか。「文系だから」とかそういう意味のない枠付けが危険。そのあたりの技術的理解が情報社会を設計する(=知識社会を考える)上で決定的に競争力の違いにつながるなと感じた。

話が盛り上がって、昼飯を食い損ねるが、次の面会場所の大学に行く。
その先生とある途上国での水の浄化装置の普及に取り組んでいる。その国では、地質の性質上、浅い井戸水ではヒ素が大量に含まれるために、健康問題に悩まされている。もちろん、ほとんどの人は貧しいので、浄化装置を買うことが出来ない。その中で、グラミン銀行のようなメカニズムを導入できないか考えている。
これは典型的な途上国援助の話で、自分がそのような問題に強い関心を持ち、一生を通じて、少なくとも何人かの命を救うような仕事に携われたら幸せだろ言うなと思う。しかし、現地の政府は汚職が激しく、また文化的な理由もあり、なかなかプロジェクトが進まないという。簡単に言えば近代が訪れていないのである。会社組織の仕組みや、契約が必ずしも我々の親しんでいる常識とは異なる。
そんな中で、少しずつ事業を進めていくという。少し気の遠くなる話だが、

その後で、新しい民主主義の討議システム実験についての話をする。うまくいけば日本で初めての取り組みとなる画期的なことだが。これには大変なお金がかかる。そして、たくさんの人の協力が必要だ。しかし、日本の本当の近代化のためにはそのような取り組みがあっても一つぐらいあっても良いかもしれない。可能な範囲で是非協力したい。

その後、本来の目的であるシンポジウムを経由し、夜は情報学環の研究会に参加させてもらい、自分の研究の発表をする。
比較的好意的に受け取って頂いたようで、議論が盛り上がる。さらに、先ほどの新しい民主主義の討議システムについての実験について、考えたいという午後にした話をしたところ、興味を持って既に取り組んでいらっしゃる先生と出会うことが出来た。やはりなかなか資金的にも組織的にもむっずかしいという。だが、皆やりたいことではある。何とかして前進させたい。

そんなあたりで、とりあえず終電の新幹線に乗ることが出来て、この新幹線に至る。
今日はいろいろな方に会うことが出来て刺激になった。
さて、参院選に向けて頑張るか。
余談。私のように、会期延長で喜ぶ馬鹿もそんなに多くないだろう。(爆)

おしまい。